オナニー後に頭痛がする理由と5つの改善方法

オナニー後に頭痛がする人向けにくわしく解説します。

性行為に伴う一次性頭痛

オナニー後に頭痛がする人は、「オーガズム後頭痛」です。別名、性行性頭痛（coital cephalgia）とよばれます。男女とも発症しますが、男性は女性の3倍多いといわれます。

国際頭痛学会は、オーガズム頭痛を性行為に伴う一次性頭痛のサブタイプとして分類しています。

一次性頭痛の説明

頭蓋内疾患がないのに、性行為により誘発される頭痛で、通常、性的興奮の高まりとともに両側性の鈍痛として始まり、オーガズム時に突然強くなる。

※4.3 Primary headache associated with sexual activity

簡単に言うと良性の頭痛です。オーガズム起因なので、オナニー後の頭痛もこれにあてはまるでしょう。

2つの痛み方

痛み方は大きくわけて2つあります。

ある人は「背骨の付け根をナイフで切り裂かれたようだ」と表現します。

24時間以上痛みがひかない場合、「空間占有型病変（頭蓋内にある腫瘤や膿瘍のこと）」の可能性が高いです。

通常よりも早くオーガズム（空間を占有する病変）を感じたとき、そのサインが出ています。

参考動画：Orgasmic Headaches

血管の問題

オーガズム後は、急激に血圧が上昇します。それによって脳の血管が拡張または収縮して痛みがでることがあります。

これは、最も一般的な頭痛のタイプで「緊張型頭痛」といいます。頭や首の筋肉の緊張と血流の制限によって生じます。

緊張型頭痛の場合、こめかみや後頭部が圧迫されて、頭が締め付けられるような感覚になります。オーガズムの瞬間に喉や横隔膜の血管が痙攣して痛みを感じていることもあります。

覚醒状態の副作用

人間には覚醒レベルが10段階あります。オーガズムはレベル8～10です。このゾーンを「臨界曲」といいます。

臨界曲は興奮のピークです。多くの人は、この臨界状態に素早く入ることができます。現代のポルノは刺激が強いのでそのせいもあります。

臨界曲ですが、長くいすぎると頭痛が起きます。なぜなら、体は高緊張、低酸素の状態が長時間続くからです。

オーガズムは非常に狭い範囲を刺激するので、緊張感の高い覚醒モードになります。

そのため、身体はその活動に極度の精神集中を加えることになります。だから、頭痛を起こす可能性が高くなるのです。

男性であれば、セックスを長時間行った後、自分の手でフィニッシュした時だけ頭痛がする人もいるかもしれません。

ペニスを長時間刺激すると体が疲れ果てます。射精のとき、高緊張の覚醒モードになります。

それまで高覚醒状態がつづくので、解放時にエネルギー放出レベルが高まって、頭痛を起こします。

参考：Why do I get orgasm headaches?

後頭神経痛と3つの要因

あなたは、こういった部分も痛んでいませんか？

もしあてはまるなら「後頭神経痛」です。頭の感覚をつかさどる後頭神経というところがあります。ここに炎症が起こると痛みがでます。

筋肉のアンバランス

後頭神経の炎症の原因は「筋肉のアンバランス」です。頭や首、背中の筋肉のバランスが悪くなると、筋肉に緊張が生じます。

それが神経を圧迫して、後頭部に灼熱感や鋭い痛みなどを感じるようになります。その影響で視界も暗くなったりします。

例えば、階段でコケて肩を打ったとします。肩が痛くなると、肩がうまく動かなくなります。

筋肉には「補正機能」があるので、肩の機能（痛み）を補うために首の緊張が始まります。そうすると、後頭神経に近い筋肉組織に緊張が生じるようになります。

姿勢が悪い（カラダのゆがみ）

筋肉のアンバランスは、姿勢の悪さが原因で起こります。一番意識すべきは「骨盤のゆがみ」です。

不思議に思われるかもしれませんが、骨盤や腰の位置を変えることで、頭痛の症状を変えることができます。

筋肉は、体の中ではすべてがつながっています。下に変化があれば、それを補うように頭や首にまで変化が現れることがあります。

若い頃にスポーツをしていたときの姿勢の変化や、転んで頭を打ったときのことを想像してみてください。

最初は大丈夫だと思っていたのに、時間が経つにつれて違和感を感じるようになったかもしれません。

突然、オナニーをきっかけに頭痛が生じたなら、昔に負った痛みや、姿勢の悪さが徐々に悪化しはじめているサインです。

ストレス

人前で緊張したり、仕事のプレッシャーを感じやすい人は、ふだんから頭や首の周りが緊張しています。

ストレスによる体のこわばりはなかなか気づきづらいです。日常生活を意識的に振り返る必要があります。

5つの改善方法

1週間オナニーしない

最低でも3日はオナ禁したほうがいいです。できれば1週間が理想です。良性なら大丈夫でしょと油断しないように注意です。

今回痛みが出たということは、頭痛を引き起こす元凶がしばらく眠っていたということです。

インターネットポルノは刺激が強すぎます。気持ちよくなれますが代償が大きいです。からだは激しく消耗し、脳もゆがみます。

万が一回復しても、またやりすぎたら痛みが再発します。慢性化するとどんどん痛みが蓄積されます。5年後10年後に確実に後悔します。

ポルノ依存と脳への影響は以下にまとめています↓

呼吸法

意識的に深呼吸をしてみてください。臀部、骨盤底、腹部の筋肉が高い緊張状態にあることを実感できます。

呼吸のバリエーションを通じて、からだ全体の緊張を解放できます。

呼吸法は、感情的な興奮レベルを下げる効果があります。快楽と臨界ゾーンからスーッとリラックス状態へ導いてくれます。

血流の流れも改善されて、脳の血の巡りも良くなります。

運動

頭痛を治すポイントは、緊張をほぐすことです。呼吸とあわせて運動もしたほうがよいです。

呼吸を意識したエクササイズとしては、ヨガやピラティスがおすすめです。

全身運動をしながらからだのコアを鍛えることができます。体中に酸素がめぐり緊張状態がやわらぎます。

姿勢改善

頭痛を起こさないようにするには、からだのバランスを整えないといけません。

姿勢を改善して、筋骨格や関節周りなど、からだ全体の不調和をなくすことが重要です。

朝起きた後や夜寝る前のストレッチを習慣にしてみてください。1日5分だけでもけっこう緊張がほぐれます。

骨盤底筋の強化

多くの人は10代の頃から緊張状態を経験してきました。あなたも今、それに悩まされ始めているところでしょう。

しばらく機能不全が続いているので、筋肉は自動的に何をすべきかわからなくなってしまっています。

緊張を取り除き、姿勢や関節を改善したとしても、筋肉を再教育し、何をすべきかを教える必要があります。

からだを強化するには、体幹の強化が必要です。そのためには、骨盤底筋を鍛える必要があります。

実は、オナニーのしすぎは、骨盤底筋の機能不全を引き起こします。その影響で腹痛や関節痛を起こしている人もいます。

骨盤底筋については以下にまとめました。本格的にからだのアンバランスを改善したい方は、あわせて読むことを強くおすすめします。