依存と回復

ゲーム依存症|「何時間やったか」では、決まらない

久里浜医療センターの全国調査によると、休日に1日3時間以上ゲームをする若い男性は、50.0%

2人に1人だ。

でも、3時間やる人が、全員こわれているわけではない。ここを外すと、話はぜんぶ、ただの脅しになる。

「病気」になった。でも、大半の人は関係ない

2019年、WHOは「ゲーム依存症」を、正式な病気として認めた。

名前がついたことで、こう思う人がいる。「じゃあ、長くやる自分も病気なのか」と。

ちがう。同じWHOが、こうも書いている。

ゲーム依存症になるのは、ゲームをする人の、ごく一部だ

多くの人にとって、ゲームはただの遊びのままだ。楽しんでいい。

線引きは、時間じゃない

では、何が問題なのか。

WHOがあげているのは、時間の長さではない。次の3つだ。

  • やめようとしても、自分で止められない
  • 仕事や食事や人より、ゲームが先にくる
  • わるいことが起きても、続けてしまう

これが1年ほど続いて、生活が回らなくなる。そこで、はじめて「依存症」と呼ぶ。

だからテストは、「何時間やったか」ではない。「決めた時間に、自分で止められるか」だ。

長くなるほど、生活はけずられる

暗い机の上。飲みかけの炭酸飲料の缶とペットボトル、開いたお菓子の袋やこぼれたかけら、ゲームのコントローラーが散らかっている

とはいえ、時間はまったくの無関係ではない。

同じ調査は、はっきりした形を見せている。ゲームの時間が長い人ほど、生活がこわれる割合が上がっていく。

1日6時間ほどやる人たちの中では、

  • 朝、起きられない … 37.2%
  • 昼と夜が、逆になっている … 50.4%

時間そのものが病気なのではない。ただ、長くなるほど、止まれなくなる入口に、近づいていく。

「止められない」は、時間の問題じゃない

おもしろいデータがある。

1日1時間もやらない人でも、約半分が「思っていたより、つい長くなった」と答えている。

短くても、止まりにくい。長くても、平気な人はいる。

やっぱり、分かれ目は時間じゃない。止まれるか、止まれないか。そこだけだ。

もどれる

止まりにくくなっても、もどせる。

ゲームをいったん2週間休むと、依存の症状も、気分の落ちこみや不安も下がる——そういう研究が出ている。

一気に「一生やめろ」ではない。まず、止まれるかどうかを、自分で確かめればいい。

今日、1つだけ

始める前に、終わりの時間を決める。

そして、その時間に止められるか、1回だけ試してみる。

止められたら、問題はない。そのまま楽しめばいい。

止められなかったら——それは「意志が弱い」んじゃない。時間ではなく、コントロールのほうに、少しだけひびが入っているサインだ。

早く気づいた人から、もどれる。

休日の3時間は、10年で「1年ぶん」

休日に3時間。1回なら、たいしたことない。

でも、起きている時間の、だいたい2割だ。

10年つづければ、1年ぶんをこえる。まるまる、消える。

この「1日のうち、何割をうばわれているか」を数字にしたのが、抜け殻指数だ。

180分(3時間)÷ 960分 × 100 = 18.8

若い男性の2人に1人が、休日はこのあたりにいる。

6時間まで来ると、37.5。そのあたりから、朝が起きられなくなる。

抜け殻とは、人のことじゃない。1日が空になっている状態のことだ。

止まれるうちは、まだ遊びだ。止まれなくなる前に、一度だけ、試せばいい。

  • この記事を書いた人

黒川 慧

ポルノ依存、カフェイン漬け、会話恐怖。大学4年間ボッチ。欲望に負けて浪費した時間、行動せずに過ぎ去った時間はもう戻らない。その現実に打ちのめされ、悔しさをバネに23歳より学び始めた。読書1000冊以上、29歳で一人海外へ行くまでに。「知識を行動に変え、人生の舵を自分で握る。」「過去は変えられないが、未来は選べる。」かつての自分のように苦しむ焦燥感に駆られる男性へ、時間を無駄にせず人生を変えるための学びを届ける情報を発信。

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